がんになって、変わったこと

退院その後…これが直腸がん人工肛門閉鎖の後遺症なのね…トイレがお友達の日々、はじまる。

今日から12月、土曜日。
家じゅうのカレンダーを12月に切り替えて。お昼ご飯を作って家族で食べて…
平穏な土曜日だ。

私は年末に仙台に行く予定を立て始めている。旅行は久しぶりだ。
仙台のイルミネーションがすごいらしい。雪も見られるかな。
ネットの旅行サイトでホテルや温泉旅館を調べている。私が大好きな趣味。でも正直、がんがわかってからは、こういう時間があまりなかったなぁ。エネルギーも元気もなかったなぁ。

またこうして旅行のことを計画できる自分に戻れて、心底嬉しい。
与えられた命、限りある命。行きたいときに、行けるときに、行くのだ!

前から行きたいと思っていた旅館が、ちょうど一部屋だけ空いていてラッキー♪とても楽しみになってきたぞ、12月。

そんなこんなで夕方になり、夕食の支度も終えたころ…

来た来た来た…
これがうわさに聞く「ヒンベン」ってやつですね。「頻便」。

がんを手術で切り取った=直腸という臓器が切り取られた=貯めておくことが出来ない

それは、こういうことなんですね。
トイレに座る、出る、また座る。駆け込む。もうそれは…5分おきどころか、2分ともたなかったりする。繰り返し繰り返し押し寄せる波。

きびしい~~~
自分で自分をコントロールできないとは…。きっついな、コレ。

見かねた次男などは
「もうそれだったらずっとトイレに座ってた方がいいじゃん」と。
そだね…ほんと、そんな感じである。

これが自宅だからまだいいのであって、
友達とのランチ中だとか、
職場だとか、
電車で移動中だとかに波が訪れてしまったら…。

もう、大人のオムツ必須ですよ、正直。
わたしは、そこまでして出かけることはないけれど、
正直、夜用ナプキンは外出時には欠かせませんね。

そんな状態が、いつまで続くのだろう。ちょっと、かなりブルーになる土曜日。
先生は、半年、一年もすれば落ち着く人が多いとおっしゃっていたけれど、
別の看護師さんからは、もう10年くらいそのような「トイレ生活」が続いて、嫌で嫌で結局はストーマに戻したという人もいらっしゃると聞いたのね…。

うーん、それもわからないでもないな。

明日はQUEENの映画を見に行きたいな。けど、この状態じゃ2時間もじっと映画館の椅子に座っていられる自信ゼロ。いつ波が来るかは、私にはまだわからない。
赤ちゃんと同じ。コントロール不能な、わたしのおしり。

なんだか情けないけれど、仕方ない。
仕方ないことなのだ。