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入院12日目:術後8日目 がんの先輩、鳥越俊太郎さんの声と、石弘光さんの本に出会って・入院13日目:術後9日目 証明書を依頼しそびれる&義父母に、そしてコメント励ましにありがとう

入院12日目:術後8日目

 

2018年8月28日(火)

 

やはり夜中にトイレに2回起きてしまうのは仕方ないのか…。と、もはやあきらめの日々。

今朝は5時10分に目覚めたので、日の出に間に合う!と思って窓辺に行ったら曇っていた。

ここにきて、太陽の見えない朝は初めてだ。これまでずっと、明るい朝だったのだなぁ。いや、確か手術当日は雨だった記憶がある。さて、どうだっけか。

 

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久しぶりにラジコを聞いていたら、どこのFMだったかわからないけれど、鳥越俊太郎さんの声が聞こえてきた。がんの大先輩の、鳥越さんである。

 

ここだけの話、私は数年前に鳥越さんのご自宅にてインタビュー取材をしたことがある。その時は、孫の話を書いた本を出されたばかりで、そのことがメインだったのだけれど、がんで何度も入院したけれどこんなに元気!というお話もされていて、驚いたことを思い出す。ジムに通い、食生活をとことん改善し、すこぶる調子がいいと話されていた。まさかその後、自分もおなじがんになるとはなぁ。そしていま、ものすごく久しぶりに鳥越さんのお元気そうな声を病院で聞くことになろうとはなぁ…。

 

そういえば昨日あたりから、痰がほとんど気にならなくなった。手術後、麻酔の管を喉から入れていたせい?で、気管がダメージを受け?痰がずっとからんでいて不快この上なかったのだ。痰は飲みこまず、なるべく出しなさいと言われるも、お腹に力を入れると傷口が痛いし~。話もしずらいし~。で、嫌な存在だった痰が、消えてくれた。ようやく。これはかなり楽である。

 

傷の痛みもほとんどない。術後1週間ってすごい!

 

あとは、婦長さん、いや、師長さんに退院OKをいただくだけだ。お向かいのベッドのHさんは明日退院、奥のベッドに入ったばかりのKさんは今朝、娘さん夫婦ともに手術室へ向かった。見送り、見送られ、次々に患者さんのリレーは続いている。

 

10時、師長さんが来て、ついに退院日が確定した!わたしの希望通り、8月最後の日、31日の10時に部屋を出るように支度してくださいね、とのこと。良かった。退院日には、私一人の予定ではなく、迎えに来る夫の都合なども関連するからね。希望通りで本当に良かった…。

 

お昼過ぎ、はじめてコインランドリーを使ってみた。洗い100円、乾かし200円と安い。たまった下着とパジャマ、それにタオルを洗ってみた。今週は家族はもう来ないから、着替えが届くあてもない。だからコインランドリーはありがたい存在だ。

 

今日は、1Fインフォメーションコーナーから借りてきた新書「癌を追って」石弘光著を読了。

 

石さんは、経済学者で、一橋大学の学長も務められた方。お父様が前立腺がんだったことから癌のことを調べはじめ、そのうちご自身も同じがんにかかり、家族目線・患者目線で体験談を綴った。この癌研有明病院で手術を受けたことから、病院の様子なども細かく書かれているので私にはとても身近でリアルで興味深い内容。最上階のVIPルームのこともよくわかる(笑)

 

さて石さんは今どうされているのだろう…と、すぐにググってみたら。

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なななんと、ニュースで報じられいた…すい臓がんで8/25に死去されたと。まさかそういうこととはつゆ知らず、何というタイミングで私は石さんを知ったのだろう。なんなんだろう、このタイミングは…。すい臓はここ有明ではなく、東京医科歯科大で治療されたらしいけれど。せっかくだから、生きているうちにお話聞いてみたかったな。ご冥福をお祈りするしかない。

 

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入院13日目:術後9日目

 

2018年8月29日(水)

 

午前中、1階3番窓口に出向いた。保険請求のための証明書を依頼するためだ。

すると、同一病棟で同一科で手術・入院する場合は、複数の手術・治療を1枚の証明書にまとめて書いていただけるとのこと。そのほうが経済的ですよ、とのこと。

 

そうなの、証明書って1通書いてもらうごとに1万円くらいかかるのですよ…。安くないんですよ…。

私の場合、このあと、ストーマ閉鎖手術を控えているから、それを終えた時点で今回のと2回分まとめて手術証明書を出してもらうのがベストなのだ。なるほど。勉強になります。

 

ストーマと言えば、今日は看護師さんから、今後の自宅でのケアについての話があった。交換用のパウチ(袋)は、専門の代理店と直接やりとりして購入するとか。外出時は積極的にオストメイト用のトイレを使ってよい、とか。まだ若いほうだから、だれでもトイレを使うことは気が引けるかもしれないですけど…と言われ、そうか、やはり46歳は若いほうなのねと再認識。ストーマ生活に関しては、いろいろと面倒くさそうだなぁ、というのが正直な印象。まぁ、仕方ないのですが。

 

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お昼を食べて(8割ほど食べた)、シャワーを浴びてさっぱりしたころ、義理の両親が来てくれた。この二人が病院に来るのも今日が最後。ほんとうにお世話になりっぱなし。北海道の母が帰ってからは、この二人に我が家に寝泊まりしてもらって息子たちの食事のお世話などをしてもらっているのだ。二人とも70過ぎだけど元気で、こうして快くサポートしてくれているから、私は安心してこころゆくまで入院・休養できていますよ。感謝してもしきれません…。

 

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二人を12階と5階のテラスまで案内し、最後は1階のタリーズでお茶をした。私は持参したポカリを飲んでいた。このところ、朝いちばんの尿の出が今一つなんだけれど、それは寝ているときに脱水気味になっているからだそう。もっと水分を取らないと、ということで日中は積極的に飲んでいます。

 

FBやブログへのコメントがたくさん寄せられて、みんなの励ましが本当に嬉しく、ありがたい。わたしはどちらかというと、人を励ます側でいままで生きてきたつもりだけれど、今回は逆で、励まされっぱなし。お世話してもらいっぱなしだ。これは本来の私らしくない感じがして、どうも居心地が悪いかんじがするのだけれど、嬉しいことには変わりない。私のことを心配し、案じ、無事を祈ってくれる仲間の存在は、どれだけ私にパワーを授けてくれるか。本当にね、すごいパワーをいただいているよ。これは入院してみるまでわからなかったなぁ。会って直接言葉をかけてもらうことも、会わなくても、遠くにいても、文字で言葉をかけてくれることも。どちらも同じくらい、私に元気をくれています。ありがとう。

 

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