夏の入院日記(1回目の大腸がん切除手術編)

入院8日目:手術後4日目、お尻とお腹の管が抜け完全チューブフリー!そして栄養指導を受ける

2018年8月24日(金)

 

なぜか昨夜はお尻がちくちくと痛み、まともに眠れず…。いつ眠り薬をお願いしようかと、悶々としながら午前1時半まで耐えついにナースコールを押した。痛み止めと眠り薬をもらい、その後はよく眠れたみたいで、午前6時40分に朝の回診にT先生が来た時も眠くてぼんやりしていた。

 

執刀医の先生に代わり、手術内容を詳しく説明してくれ、回診にもよく来てくれる若手のT先生。本当に笑顔がやさしくて、私は大好きなんだけど、明日から夏休みで帰省されるそうだ。退院の日にはまた会えますかね?と聞くと、そのころには戻っていると思いますと。数日のことだけど、先生の顔が見られないのは淋しいなぁ。最後の日には一緒に写真撮れるかなぁ、などと思っていた。

 

朝ごはんが運ばれて、さぁ食べよう!と思ったところで、主治医のF先生が登場。本当にいつもふらっと顔を出してくれるF先生。短く一言二言で去って行かれるけど、インパクトあります。管が抜けると、また楽になるよー、とおっしゃった。そう、私にはまだ2本の管と、点滴入れるためのポートが左腕に刺さっているのだ。

 

術後4日目となる今日。

何か術後の不具合が出るとしたら3日目までのことが多い、とT先生はおっしゃっていたので、とりあえず何ごともなく4日目に突入したので、術後は安定しているということね。

 

実際に、手術後、縫合不全などで再手術…という話も、身近に聞いた。再手術…想像するだけでしんどい…。あの全身麻酔からの、麻酔が覚めてのしんどい時間をもう一度やるなんて。想像するだけで嫌だ。そうならずに助かったよ。私の身体、ありがとう。

 

食欲もあり、ご飯が今日もおいしい。おいしいんだけど、6分目にしておく。腸が詰まるのが怖いからである。

 

今日のLINEには、キャリコン養成講座グループの仲間から、週末の試験の話が流れていた。そうだ、この週末は筆記試験があるんだった。わたしは幸いにして、7月に合格が判明していたから、今回の試験は受けなくてよい。もし不合格だったら、このタイミングで受けるはずだった…。私の身体にはがんがあったから、神様も一回目の試験でパスさせてくれたのだろうか、とか思ったり。タイミングの神様はすごい。今年の目標はまさに、キャリコン試験合格だったから、それを果たしたうえで入院ということになった。やりたいこと全部できた上での入院で良かった。このタイミングは我ながら本当にすごいと思う…。

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12:55、T先生が来て、お尻の管を抜いてくれた。こ・れ・が…

今回の入院で最も痛い体験であった。お尻の管とは、肛門からすぐのところを切って縫っていたわけだが、そこの縫合不全がないかどうかを確かめる(じわじわとそこから出血してないかを見る)ための管だそうで、恐ろしいことに、結構太い管(ドレーン)が肛門に「縫い付けて」あったらしい。

 

まずその縫い付けていたホチキスみたいな針?をプチプチと取られる。痛い。

 

次にチューブをお尻から引き抜く。これがもう・・・

思わず、イタイヨー!と大人げなく声が出てしまうほど、痛い。泣きはしないけれども、泣きたくなるレベルの痛さだった。

 

肛門の中に5センチくらい入っていたという管は、確かに抜かれるとすごくラクになった。同時に、お腹につけられていた管(これは何だっけ?)も抜いてもらえた。こちらは痛みなく楽勝だった。

 

お腹から排出されるものを入れておく袋、そしてそのカバーが布製の手作りポシェットで、柄がたまたまスヌーピーだったのだけれど。結構気に入っていたけど、そのポシェットともお別れできた。(写真撮っておけば良かった!)

これで本当にドレーンフリーの身となった。こうして少しずつ私の身体は戻っていく。一日一日、たしかに少しずつ前進している。嬉しい。

 

この日のノートには、「元気度のうつりかわり」と題したグラフを書いていた。

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手術前々日から今日までの、わたしの元気度のバロメーターを曲線グラフにしていた。そう、まさにこんな感じ。V字回復である。

 

14:40から、1階のセミナールームで「栄養士による食事について」の説明会に参加した。腸の手術を受けた人は必ず出るもの。約20分の短い時間ながら、コンパクトにまとまった良い情報がたくさん得られた。要するに、今後退院してからの自宅での食事はどんなことに気を付けるのか?という話。ポイントは3つ。

 

・ドカ食い禁止、一日5食

・術後1か月間はいろいろと注意(お酒NG、生ものもNG)

・キノコ、海藻、ナッツ、繊維質の多いものはNG

 

腸の手術の後、何が怖いって、「腸閉そく」が何より怖いのだ。腸が食べ物によって詰まることは、何としても避けなければいけない。キノコ、海藻などは、普通は健康にいいヘルシーフードとして認識されているけれど、腸の手術後は要注意。なぜなら、消化分解されにくく、食べたまんまの形で大腸まで届くから、たくさん食べると詰まりやすいのだ。

 

帰宅後2週間はおかゆ生活、というのも厳守しないと。主食はしっかりとりなさい、ということなので、おかゆをしっかり作って食べよう。白いご飯やパンはしばらくおあずけだ。

ひとりひとりの体重に合わせた必要カロリーが書かれた紙をもらって、部屋へ戻った。1日1600kcalか…いいダイエットになるな、これ。

ふと、カツ丼なんかは1食1200カロリーくらい軽くいくよなぁ…などと、頭をよぎった。

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16:45 左手の甲に刺さっていた、点滴を入れるためのポートが外された。これもなにげに違和感があったので、外されて楽になった。これで完全に、私の身体には管という管がひとつもなくなった!カ・イ・カ・ン。

 

夕方は、横浜からお見舞いに来てくれた義理の両親とデイルームでずっとおしゃべりした。だいぶ顔色も良くなり、元気そうにしゃべる私を見て、二人ともかなり安心してくれたみたい。良かった。手術直後の私とはすっかり別人よね。

 

18:45 窓辺のベッドのBさんに「夕日がきれいよ!」と声を掛けられてみてみると、うん、久々にきれいな夕空だ♪

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夕食後、なんだか腹部の膨張感がある。こんなの初めてだ。管を抜いたせい?食べすぎ?ちょっと心配になって看護師さんに聞いたら、お散歩で治るという。なので、1階と5階をうろうろ歩き回ってみたら、確かに少し収まった。

 

そういえば今日は、ストーマのトイレでの処理の仕方を看護師さんに教わった。トイレットペーパーをこよりのようにして使う方法に、なるほどと唸った。

 

今夜は、念のため眠る前に眠り薬をもらっておいた。痛みはないし、眠れそうな気はするけど、念のため。

 

…と思っていたら、やはりあまり眠れなかった。23:30、2:00、5:10に目が覚めた。最初のタイミングで薬を飲みそびれたのだ。うーん…。

 

お尻の痛みが、ドレーンが抜けたことでゼロになると、今度はお腹の張りや痛みに気持ちが傾くというか。痛みはどこかに一点集中で感じるものなのかなぁ。

 

結局、5:10以降はもう起きることにして、院内を散歩することにした。そしたら思いがけず、ビッグサイトの窓から、葛西方面にのぼる太陽を見ることが出来た。早起きは三文の徳♪

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そういえば昨日の歯科講座で、朝起きたばかりの歯磨きは非常に有効!と聞いたことを思い出し、朝焼けを見ながら歯磨きをしていた。

 

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