がんになって、変わったこと

大腸がんサバイバーが胃カメラ検査を受けた話~2年前、大腸がんを見つけてくれたクリニックへ

丸2年前の夏、ちょうど今頃にもお世話になった近所のクリニックへ行ってきた。
そう、2年前は、そこで大腸内視鏡検査を受け、そこでわたしの大腸がんが見つかったのだった。

なんか…その時の記憶が、夏の空気と共に蘇るなぁ。

なんて思いながら。今度は、胃カメラ検査である。

会社の健康診断の項目には、40歳以上だから、胃X線検査(いわゆるバリウム飲むやつ)が含まれている。そして今年からは胃カメラも選べることになった。
けど、その検査期間は、鎮静剤を使うことを選択できないんです…素でカメラを飲む道しかないという…
鎮静剤なしの内視鏡なんて、おしりにしても胃にしても、私には無理無理!!

ということで、会社の検診から離れて、自分でクリニックを予約して胃カメラを受けることにしたのだ。

(この話の動画はコチラです。約7分)

ちなみに胃カメラはもう何度も経験済み。
ブラジルに住んでいた時、はじめて鎮静剤を使った胃カメラを経験し
「なにこれ!!こんな簡単に眠れて、無意識のうちに、終わってしまうのー!」
と感動したのでした…。

胃カメラはとにかくしんどい!という話しかそれまで聞いていなかったから、
やだやだ…と思ってたんだけれど、いざ鎮静剤やってみたら、こんなに楽勝なのねと。

わたしが内視鏡でお世話になっているクリニックも、医院のサイトで
「苦しくない胃カメラ」をうたっている。だから、そこに決めたのですよ。

さて胃カメラは、おしりカメラに比べると、事前準備が超ラクである。

今回、午前9時半の予約だったのだけれども、
前日22時以降の飲食禁止(お水やお茶はOK)
当日の朝食は抜き(お水はOK)
このくらいでいいんです。
大腸内視鏡の場合は、3日くらい前から食事制限あり、
当日は朝から下剤を2リットル近く飲む…という準備があるから
スケジューリングをちょっと考えなきゃだけど。胃カメラは前日夜からの制限だけだから。

そして受付で体温測定(非接触型体温計)。
すぐに小さな紙コップに入った液体を飲む。(消泡剤というらしいです)
あとは、着替えも何もせず、診察台に横になり…名前と生年月日を聞かれて答えたら、
鎮静剤の注射を打ってもらう。
あとは…眠りにつく。ほんとに今回はスーッと、知らない間に寝ていました。
大腸内視鏡の時は、うっすら意識があって、
カメラモニターを自分でも見ていたし、先生の声も聞こえたんだけれども。
胃カメラの時はいつもグッスリな私。なんだろ、この違い?!

看護師さんに声をかけられた時には、休憩室のリクライニングシートに横になっていて
眠い目をこすりながら席を立ち、診察室前のベンチに座りなおす。
時計を見たら、開始から1時間半くらい経っていた。
ほんとに、知らない間に検査が終わっているから、痛くもかゆくも辛くも楽しくもない(笑)

そうして、診察室に呼ばれたら、いまのカメラの結果を先生に聞く。
モニタでカメラの画像を見ながらね。

ここでふと、2年前の大腸のことを思い出す。まさにこの場で、この先生に、直腸のがんを見つけてもらったんだったなぁ…と。ありありとあの告知シーンが思い出される…
ちょっと辛い。

で、今回はどうかというと、少し気になる部分があったから一部組織をとって、
病理検査に出すという。

組織を取って、病理検査。
この流れ… 正直怖いよ~。
なーんにもなければ、病理検査には出されないもの。
また何か怪しい状況が見つかったのだろうか…うーーーん…

ところで今回の先生は、2年前の先生と同じ。これは検査予約の際に私がリクエストしたのだ。
当時ここで、がんを見つけてもらって、有明に紹介状を書いてもらった。
そこから、私のがんストーリーが始まっているから、そのお礼を直接、先生に言いたかったの。今回、その念願が叶ったの!
あの時、少なからずショックを受けて顔を曇らせた私に、
「絶対、治しましょうね!」と力強く声をかけてくれた先生。あの、背中を押してくれるような一言が、どれだけありがたかったか。

腹腔鏡手術して、一時的ストーマにして、その後1年経たずに肺転移して、肺の切除もして抗がん剤治療もして…とひととおり語って。
いまの元気な様子を見てもらえて、先生を安心させることが出来て良かった。
私はそれがとても嬉しかった。(わざわざ報告だけに、忙しい先生にアポとるわけにもいかない、けど、いつかお礼言いたかったから…)

ついでにYouTubeも宣伝して(笑)
翌週の、病理検査結果を聞くための診察を迎えた。

さてお待ちかねの結果は…悪性ではなかった。良性の、びらん性胃炎、萎縮性胃炎との結果であった。良かったー。


まぁ、胃炎は、ないに越したことがないけど。
ピロリ菌の除菌治療は3年前にやって、菌はいなくなったのだけれども、まだ胃炎があるというのも…どうなの?という感じだけれど。

結果はあっさりと終わったので、先生とは少し雑談をした。
早速わたしの動画を見て下さったという先生。そういうところも好き♪
いいですね、頑張って下さいね、とのコメントもいただけた。嬉しいなぁ。

特に食生活を変えた話に、先生は乗ってくれた。
私がシュガーフリーを心がけている話に共感してくれて、嬉しかった。
遺伝子組み換え食品も良くないんですよね…農薬がね… そのあたり日本ではあまり言われてないから、気にされる方少ないんですよね… などという話も出来た。
この手の話、がん研の先生とはすることがないから、ちょっと新鮮。ちょっと満足♪

こんな風に病院で思ったり、感じたりする私は、すっかり患者だなぁーと。
病院というものが、もう私には、(どんな病院であれ)身近な存在になったものだなぁ…と。なんだかしみじみ感じた一連の胃カメラ検査でありました。

がんになる前は、病院とは、本当に縁遠い生活を送っていたのになぁ。
新しい私は、病院フレンドリーな私になったのだ。うん。