私がこのブログを通して伝えたいことは3つありまして。
1.自分の中にいるかもしれないがんを、できるだけ早く見つけてあげて⇒つまり、おしりカメラを一度はやって!
2.がんを必要以上に恐れないで⇒私みたいに、手術して元気復活できる場合だってあるよ!
3.今更なんて言わないで、できる予防は今からでもやろうよ⇒がんリスクを高めない生活に、あなたも変えられるよ!
まとめるとこういうことなんです。
1.については、40歳以上は大腸内視鏡検査(私が勝手におしりカメラと呼んでいるけど、正式にはコレ)を受けてよ!とすでにしつこすぎるほど書いてまいりました。
2.については、がん発見当時から毎日書いていた自分の日記を、少しずつ時系列でアップしています。今はまだまだサワリの部分ですが、実際にどんな術式が行われ、術後はどんな感じになるか、そして退院後の生活はどうなるのか…ということを書いていきます。これは、現在がんの疑いが出ていて不安でたまらない人や、身近な方ががんとわかったけど側でどうやって支えたらよいか困っている人、そして実際に大腸がん闘病中の方にも、私の経験が何らかのお役に立てますように~との思いで、書いていきます。
そして3.については、今日からぼちぼち書いていきます。ある意味、このことはがんだけじゃなくて、三大疾病:「がん(悪性新生物・上皮内新生物)」「心疾患」「脳血管疾患」の予防にもかかわることだと思われます。1と2は、私がかかった「大腸がん」にフォーカスしていますが、3は、もはや日本人全員に伝えたい内容と言いたい。
ということで、まずは「がんリスク」って何?ということから始めます。
がんの原因は「コレ!」とずばり診断できるものではないですが、「こういうことをすると、がんになる確率が高まるよ」というものが「がんリスク」と言えるかと思います。
さて、こちらの表。見たことあるわ!という方もいらっしゃるかと思います。
国立研究開発法人 国立がん研究センター 社会と健康研究センターの
予防研究グループというところが出している
エビデンスの評価 | 科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究 | 国立がん研究センター 社会と健康研究センター
によるマトリックス図なんですが、
縦軸にリスク要因、横軸にがん発生部位が現されていて、
たとえば上から3つ目の要因「飲酒」は
赤く「確実↑」となっているマスに該当するがんは、
「酒飲みはその部位のがんになりやすいよ!」と言っているようなものですね。
赤いマス、見てみてください。
・全部位
・肝
・大腸
・食道
この4つが赤くなってますね…
はい、私は酒飲みですが。まんまと大腸がんになってしまいましたよ!
このようにリスク要因別に横に見ていくのもいいですし、
私のように「大腸がん」に絞って、縦軸に注目するのもいいですね。
大腸がん(このうち私の場合:直腸がんの場合)の赤いマスは、
・飲酒 ただ一つだけ。
ほかの要因は、
・肥満 オレンジで「ほぼ確実↑」となっている。
・糖尿病と関連マーカー というのは、黄色で「可能性あり↑」
うん、この2つは私には該当しないな。体脂肪率は30%近いけど(苦笑)BMIは21くらい。確か24を超えると肥満度1とか?だったよね?
しかし注目すべきは、食品の欄にある
・肉 のうち、「(加工肉/赤肉)可能性あり↑」となっていることです…。
がん発生部位は数あれど、「加工肉/赤肉」が黄色になっているマスは、
われらが大腸がんだけなんですよ!!!
がんの発生要因:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]
ここにも、「リスクを上げるもの」の筆頭に、しっかり加工肉/赤肉と書かれてます…。
世の肉食系の皆さん、そんなこと知ってました?
わたしは、今年の3月まで知りませんでしたよ…。
ちなみに私は結構な肉食系でして。好物はカツカレーと言い始めたのは22歳の時でした。トンカツが特に好きでねぇ。うまいトンカツ屋があると聞けば、西船橋まで食べに行ってましたね…。
そんな私に「加工肉/赤肉が大腸がん発生リスクとなる」ことを教えてくれたのは、勝間和代さんだったんです。意外なとこから来るもんですね、自分に有益な情報とは。
そのころ私は、ひょんなことから勝間さんの私塾である「勝間塾」に入り、毎日勝間さんから届く「サポートメール」という名のメルマガを読んでいました。これは勝間さんが毎週一つのテーマを選んでメールで自論を発信し、それについて自分はどう思うかを考えたり、また文章にして表現したり…という活動なのですが。
入会して間もないころのテーマが、「食の安全」的なものだったんですね。勝間さんと言えば経済評論家という肩書ですから、なぜに食???という感じだったのですが、そこではアメリカの食肉の大量生産の現場の話とか、食品業界に潜む闇だとか、経済にも絡む食の問題が紹介されていたわけです。
そして関連するアメリカのドキュメンタリー番組を紹介してくれたりもするんです。
たとえばNetflixの「食の真実」とか…
「健康って何?」とか…
それらを見ていると、もうね、添加物だらけのハムとかベーコンとか、
アメリカ産の安い牛肉とか、食べてる場合じゃないよ!という気になるんですね。
大腸がん云々は別としても。
それからの私は、ささやかな変化ではありますが、以下のことを実践しはじめました。
◆牛肉は食べないぞ!食べるにしても産地は吟味するぞ!
◆ハム・ベーコンは添加物が極力少ないやつ(高いけど)を買うぞ!
◆シュガーフリー(砂糖抜き)
◆休肝日をちゃんと設けるぞ!
◆PBWF(Plant Base Whole Food:つまり丸ごとの食べ物、植物性かつ、加工していないもの)を食べるよう心掛けるぞ!
いずれも、勝間さんの教えによるものでありますが…。
まぁ、それまでも牛肉やハム・ベーコンを大量に食べていたわけではないですがね。
ただ、ブラジルで暮らした2005年からの7年間は、間違いなく牛肉をたくさん食べていました。だって主たる肉が牛なんだもん。シュラスコは国民食みたいなもんだったし。
(じゃあブラジル人はみんな大腸がんリスクが高いのか、ってことになるとそうではなく。もともと肉をあまり食べなかった日本人にとって、食の欧米化=肉食というのが、どうも体質に合わないんじゃ?という話ですね)
勝間塾以来、そんな風に食にはかなり気を付けていたのに!
もう遅かったのか?
3月からじゃ、わたしのがんには、手遅れだったのか…。
いやいや。そうは思いませんでしたよ。
3月からの食生活改善により、がんの発育スピードを遅らせることは出来たのでは?と思ってますよ。
あのまま何も意識せずに、毎日ワインを飲んで、安い牛肉を買って食べていたら…
がんのステージがもっと上がっていたかも!
(結局私は直腸がんのステージ1ということで落ち着きまして。初期がんで済みました)
だからね、これを読んでいる皆さんも、
「もう今までさんざんお酒飲んでるし、ステーキも食べまくってるし、食生活改善とか今さらだよねー」なんてことは、ないと思うんです。
もちろん、いくら食べても飲んでも一生がんにならずに済む人もいるのは事実。
実際はもともとの体質とか遺伝とか、そういう面が大きいんじゃないかな、とは私も思う。
でも、これだけ公的に「がんのリスク・予防要因」が発表されているんですから、
がんになりたくない!って思うなら、
一つでもリスクを減らすように生活を変えればいいよね、と言いたいんです。
生活を急にガラッと変えるのは誰だって大変なことだから、
まずは、このマトリックス図を冷静に見つめ、
「そんなことがリスクにつながるのね!」とまずは知ることから始めていただきたいんです。
そして、気になることがあるのなら、1日0.2%の改善で1年で2倍の改善になるから(BY勝間さん)、ぜひ今日より明日、0.2%の実践をしていただきたいんです。
ちなみにですが、
一度がんと診断されると、結構つらい日々が待っていますよ。
なんせ、がんと診断される前の自分とは、体も心も違うものになっちゃうんですからね。
がんになってもいいからお酒もタバコもお肉もガンガン行くぞ!と言うような方は、
このようなブログを読むこともないと思いますけど(苦笑)
もう少し強調しますが、
一度がんと診断されると、
逆に、
お酒もお肉もガンガン行けなくなっちゃいますからね。
(別にがんになった後は禁酒・禁肉 を医師から命ぜられたわけではないですが、再発が怖いから、私はもうガンガンとは行けないですね…)
だからこそ声を大にして言いたい。
食べること・飲むことを愛する同士たちにこそ、
その食べ方・飲み方を振り返ってみてほしい。
これから先も、美味しく楽しく食べたり、飲んだりするためにも、ね!
酒好き・肉好きがんサバイバーからの心からのメッセージです。