おしりカメラのススメ

新年度の健康診断に、正しい便潜血検査のやり方は大丈夫ですか?  

4月も早いものでもう半分が過ぎました。桜も終わり、今度はチューリップが見ごろの横浜です。

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新年度が始まり、職場の健康診断を受ける人もぼちぼちいらっしゃるのではないかと思います。はい、私も先日、さっそく受けてきましたよ。

 

検診前と言えば、食事制限(前の晩9時以降は食べちゃダメとか)と、検便の提出ですよね。この検便、ぜったいぜったいぜーったいにサボらないで下さいね。(知人で、何年も便の提出をさぼっていた方がいて、急な腹痛で病院に行ったら大腸がんの末期だった…という辛い事実があります。検診は受けていたのに、便だけはさぼっていたんですって…。その方は忙しいビジネスマンでした。ほんと、これは、悔やんでも悔やみきれませんよね)

 

さて、検便ですが、二日分を採取するように…と指示が出ていますね。

これも、同じ日に二個とか、やっちゃだめですよ。ちゃんと二日に分けて採取してください。と言うのも、大腸がんの前兆といえる「便に血が混じる」状態は、毎日必ずなる…というものでもないんだそうです。今日は混じってても、昨日は大丈夫だったり。そんな気まぐれさんらしいです、便潜血ってやつは。

 

そして最重要なのは、便の取り方です。

 

わたし、ハッキリ言って、2年前は取り方を間違っていたかもしれません…

 

綿棒みたいな形状のプラスチックの棒で便をこすりとる、ということは皆さんご承知のことですね。大事なのは、「便のどのあたりをこするか」なんですよね。

 

答えはずばり、便の表面。

なぜなら、大腸がんの場合、便の表面に血液が付着するんです。便の中味じゃなくて、あくまで表面。と言うのも、大腸の内側にがんの腫瘍が出来るわけですが、まぁ言わばできものですよね。そこを便が通過するときにこすれて、わずかに出血する。その血が便の表面につく。そういうメカニズムなわけです。

 

なので、一生懸命、便の中の方をこすりとってもダメなんですよね。

 

便検査キットの説明書をじっくり詳しく読めば書いてあることなので、善良な市民の皆さんには言わずもがなだったと思いますが(笑)

 

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写真は、大阪がん循環器予防センターさんのものをお借りしました。

http://www.osaka-ganjun.jp/medical/examination/colorectal/

 

 

私は実は、間違ったやり方で、2年前の便潜血検査をやっていました。

 

 

 

と言うのも当時、私は某ワインバーのホールスタッフとして働いており、飲食業に従事する者として毎月必ず検便をしていたんです。その時は特に「便をまんべんなく」採取する、という表現だったので、表面には注目していませんでした。でも、その検査って、大腸がんを調べるための便潜血検査ではなくて、細菌や寄生虫の有無を調べる検便だったのよね。だから表面に強いこだわりはなかったわけ。

 

その流れでわたしは、便潜血検査の二日間採取の時も、パート先に提出するのと同じ感覚でやっちゃっていたのでした。それじゃあ正確な検査結果を得られるわけないですよね。

 

わたしの大腸がん発覚は、1年前の職場の健康診断での便潜血検査陽性だったんですが、その時は、「なんで去年もがんがあったはずなのに、去年の検査では大丈夫だったのよー!去年見つかっていたら、がんはもっと小さくて済んだのにー!」と、ちょっと怒っていたのですが。なんてことはない、私の便の提出方法が不適切だったんだなぁ…と今更ながら。

 

ですので、もし私のように「便の表面ではなく、中味のほうまでまんべんなく」こすりとっている派の人がいらっしゃいましたら、それはダメよ!ということを肝に銘じていただければと。

 

せっかくの検査も、正しく受けないと意味がないですからね。

 

あともう一つ、健康診断がらみで言うと、万が一「要精密検査」「D判定」が送られてきたら…当たり前ですけど、それを受け取った時点でもう、近くのクリニックなどに予約の電話入れてくださいね。本当にね、一刻を争う場合もありますからね。痛くもかゆくもないから、まぁ、仕事が落ち着いたころに精密検査すればいいや…っていうのは絶対ダメですよ!

 

私は、検査結果を職場で受け取ったその日に、職場からスマホでクリニックを予約しましたよ。それでも、おしりカメラの予約が取れたのは数週間先ですよ。さらにポリープをとったりした場合は、それが悪性かどうかの病理検査の結果が出るまでそこから1週間待つし、悪性だったとして、手術するための病院のアポとって…などとやっていたら、どんどん時間が経過し、どんどんがんが育っちゃいますよ…。

 

なので、スタートが肝心です。

要精密検査なんて文字を見ると怖くなっちゃうと思うけれど、それを放置しておくほうがよっぽど怖いですよ。手遅れになっちゃったら嫌ですよ。

 

私は、このブログを読んでくれている大切な友達・読者の皆さんが、少しでも健康に不安のない楽しい人生を送ってもらうことが願いです。だから、こうして書いているんです。

 

皆さんの大切な人にも、ぜひ、このことをお伝えくださいね。

 

そして、職場の健康診断の機会がない主婦や自営業、フリーランスの皆さんは、市販のキットで良いのでぜひ便潜血検査を受けてください。おしりカメラは、そのあとでいいから。まずは、下剤もスケジューリングも必要のない、簡単お手軽な便潜血検査から!