夏の入院日記(1回目の大腸がん切除手術編)

入院2日目:まだまだ余裕。の手術前々日は病院を巡り、患者仲間と語った

2018年8月18日(土) 手術の前々日

 

入院2日目。今日は検査など特にないので気楽!

 

夜はまぁ、よく眠れたのだろう。最初、完全消灯の9時半にベッドサイドの小さな灯りを消して横になって、なんとなく起きたらまだ11時半でビビり、トイレに行ってまた寝たら、そのあとはそこそこ眠れたようだ。起きたら6時半だったから。誰かに対する看護師さんの検温の声掛けで目覚めた。

 

朝ごはんは温泉卵、野菜炒め鶏ひき肉入り、みそ汁、オレンジであった。ご飯はまだ普通のごはん!

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思えば、これが最後の普通ごはんである。この日の昼からおかゆ、しかも五分がゆになったのでね…。そういえば牛乳もついていたので、朝ごはん食べてすぐにファミマでアイスコーヒーを買い、自分で持ってきたカップに移し替えてそこに牛乳入れてアイスオレにして飲んだ。

 

朝の体温は36.5度。このところ私にしては体温高めだ。もともと35度台後半の人だったのに。血圧は113の53、下が低いけど特に何も言われず。ちなみに夜8時の時点では36.4度、血圧は118の73であった。

 

今日は11時待ち合わせで義理の両親が来るというので、それまでにシャワーを浴びようと思って10時20分から予約した。シャワー室は病棟に2室あり、20分一枠で設定されている。予約用紙の希望時間帯のところに部屋番号を書いて利用する。私の前の利用者がいなかったみたいなので、実際には10時15分から利用して、余裕で間に合った。不覚にもシャンプーを2本持ってきてしまっており、その代わりリンスがないよ…。でもドライヤー前にアルガンオイルを髪に付けたら十分なめらかであった。これで今回は乗り切ろう。顔用に日頃使っているアルガンオイルだけど、髪にも使える。オイルさまさまである。

 
生活の木 有機アルガンオイル・クリア 精製 25ml

そのあとは12階のベランダに登って写真や動画を撮ったりした。わたしのいる7階とはまた視点が違って、いちだんと見える範囲が広がる。東京ビッグサイトの全容も見渡せ、遠くには、わたしが江東区民だったころにはまだなかった橋、東京ゲートブリッジも見えた。

 

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ここにはでかでかと病院名が建物の外壁に書いてある…。まだFBやインスタの投稿には施設名をカミングアウトしていない。わかる人にはわかるレベルの書き方だけど。さあ、いつこの場所にいることをみんなに明かそうか。まだどうしようか迷っている自分がいる。書きたいような、書きたくないような。

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そういえば今朝、お向かいのベッドのおばあちゃんが退院された。お帰り際に声をかけてみた。盲腸のがんだったんだそう。区の検診項目に今年から便潜血検査が入り、それで陽性になってカメラをしたら盲腸のがんだったと。でも1週間の入院で済んだと。86歳でとてもお元気。自覚症状はなかったそうだ。まだまだ長生きできるねおばあちゃん!

 

おばあちゃんは、息子さんとみられる男性と帰っていった。ちょっといびき気味のおばあちゃんだったので、今夜から静かに眠れるかなぁ、実はホッと一安心。病院生活は、集団生活ですからね。

 

そして間もなく、お向かいはすっかりきれいに掃除され、いったんベッドは引き下げられ、再度あたらしいものが搬入された。

そうこしているうちに夫と義理の両親が到着。デイルームでしばらく話をしているうちに私の昼食が届いたので、病室ではなくデイルームでおしゃべりしながら食べた。それからみんながのお昼ご飯は、1階の東京会館へ降りて。私はクリームあんみつを食べた。しばらくシュガーフリー生活を続けていて砂糖をとっていなかったから、こんなの久しぶりだ!あまい…

またしばらく食べることはないだろうから、しばし、この甘さに浸った。

 

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義理の両親に対しては、これまでのことを、夫が上手に先生に成り代わって説明をしてくれた。おかげで、だいぶ理解が進んだようだ。かれこれ2時近くまで滞在してくれた。

 

2時からは同じく1階のタリーズでのコーヒー教室。なんと無料である。タリーズは、創業者の松田さんがお父さんをがんで亡くされた?とかで、病院でのくつろぎの場の必要性を感じて病院出店を目指したのだそう。まずは東大病院に入れたのが10年ほど前で、今では全国50か所くらいに病院内タリーズがあるんですって。知らなかったなぁ。

 

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アイスコーヒーの美味しい入れ方、シロップ入りのアレンジコーヒーを教わった。生徒は私たち二人と、女性二人。このお二人は親子かと思ったら違っていて、一人のおばあさんはこの病院歴14年の大ベテラン。もう一人も方も6年前くらいに最初にかかったらしい。乳がんらしい。私が明日から手術前でコーヒーが飲めないんです、と言ったら二人は驚いていた。がんも部位によってずいぶん違うのだよね。その女性は私たち夫婦の様子を秘かに写真におさめてくれ、Airdropにてその場で連携してくださった。とてもいい写真なので、あとでアップしよう。

 

そしていったん部屋に戻り、それからデイルームで夫と少し話をし、スケジュール確認を11月ぶんまでやったうえで、夫は帰っていった。私は今日届いたポケットWifiを使ってみたが、すこぶる調子がいいよ!タブレットもスイスイとネットにつながるし、ワンセグでテレビも映った。

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これで30日間5400円は悪くないと思う。ちなみに利用したのは楽天でオーダーしたこれ。


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そうこうしているうちに晩御飯が届き、一人でデイルームで食べた。自分のベッドはどうも薄暗くて居心地があまり良くないのでね…。

 

食後、部屋に戻ったらちょうど奥のベッドのAさんがいたので、窓辺にしばし座ってお話を聞いた。Aさんはわたしと一緒のタイミングで入院したひと。そのあと、先に入院していたBさんも交えて3人で話をした。Bさんはストーマ閉鎖の手術で入院している人。いわば、私の先輩格である。わたしがこれから経験することを、一足先に経験される人である。

 

このお二人は、私どころではない大変さを経験されていた。まずはAさん。東京近県にお住まいの、56歳のお母さん。特に不調はなかったけど初めて去年夏に検診を受けたら、便潜血が出たんだそう。それで調べたら大腸がんで肺に転移があって、地元の大病院では余命3か月と宣告されたんだと…。進行させないための化学療法を、と勧められたが、納得のいかないお子さんたちがいろいろと調べたところ有明にたどり着いたんだとか。ここでは、手術は何回か繰り返すけど、取れるところまでがんを取ると言われたんだそうだ。なんとも壮絶な経緯である。余命3か月って…そんな宣告を受けた経験がおありだなんて。ちなみに、見た目はとってもお元気で、明るく可愛いお母さんだ。この日の時点で、すでに余命宣告から軽く3か月は経っている。

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もう一人のBさんは52歳。自覚症状はなく、年頃だしそろそろしっかりエコー検査でも受けてみよう…ということでやってみたら、がんが見つかったと。平たいタイプのがんで、そこそこ大きかったので、まず放射線治療で5日間通ったけれど、これがとっても痛くて大変だったんだって…。その後、抗がん剤もやったとのことだが、そっちのほうがまだ良かったんだって…。つらい治療を頑張ってこられて、今ここがあるんですね。二人とも右胸の上の、抗がん剤を入れるところ(ポートと言うらしい)を見せてくれたけど、私には痛々しく映った。お二人はもうすっかり慣れた風に、「これあるとシートベルトとかリュックができないのよねー」なんて言い合っていらっしゃる。強いな。

 

とにかく、お二人のこれまでの闘病体験談は、私にとって結構かなり衝撃的であった。私など、本当に、がん患者を名乗るのも申し訳ないくらいですよ…。

 

それにしてもお二人とも顔色はいいしふっくらしているし、とてもがん闘病中には見えない。そして、明るい!

聞くと、お二人とも食べるのが大好きでよく食べるんだそう。アルコールは二人ともあまりとらない。タバコも吸わない。Bさんは、自分は暴飲暴食が原因かな、とおっしゃっていた。うーーーん。なんだろうね、がんの原因って。みんなの共通項があるわけでもなく、本当にわからなくなる。

 

この日の夜はなんだか眠りが浅くて、10時に一度寝て0時半に一度目が覚めて、そのあと目は閉じるものの寝つけなかった…。何度も寝返りを打ったけど、なんだかね。いろいろと頭に浮かぶことがあった。なんで私はがんになったのかなぁ。好奇心が強い私だから、未知の世界を知りたい気持ちはいつもある。いまいるこの病院の世界は、未知の世界。その世界を知り、みんなに知らせるために、私はがんになったのかなぁ、とかね…。

 

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